朝の満員電車で座れないとき

朝、毎日、安定して混む東横線

こんな電車に乗って通いたくないと思いつつも、仕事がそんなにうまく変わるわけでもなし。

それならば、せめて、電車で座って、眠りたい、と思うのは、人の常。東横線渋谷止まりの各駅停車は、今日も混んでいる。

乗り込むと、ひと、ひと、ひと、ひと、ひと、ひと、ひと、で溢れかえっている。

皆、所狭しとつり革に捕まり、つらそう。座っている人と来たら、優雅にいびきなどかいてる奴がいる。

能天気だな。と、私はだんだんとイライラしてくる。

もっとイライラするのは、駅に停まるたびにキョロキョロして、いかにもおります、みたいな態度の奴。

そいつー、最後まで降りないで、終点まで行く、降りますフェイク野郎だよー。

本を読み終えて、降りる準備かい?と思いきや、寝ちゃうOLとか、ね。

イライラするでしょ?

ふてぶてしく座るおじさんには、たまに電車の揺れを利用して、たまたま、膝がぶつかってしまったように

見せかけて、膝を当てに行く私。

あー、嫌だ嫌だ。

心が歪んで来てる。


朝の電車なんか乗らないで済めばいいのに。

日本だけなのかなー。

こんな通勤ラッシュなんて。


お前社会人として終わりだぞ

搾取する側のよくいうセリフ。
お前、こんなんじゃ、社会人として、終わりだぞ。どこに行ったって、同じだ。
こういうことを言う人間は、自分には甘いです。立場を利用して、なんでも経費に回してしまいます。
平気で自分都合で休みます。
お前、評価低いぞ。
このままじゃ、派遣先から、いらないって言われるぞ。
まぁ、頑張れ
何を頑張ればいいんだろう?
何を改善すればいいですか?
と聞くと、
向上心を持って頑張れ。と返す。
こっ、こっ、こっ、向上心?
向上心なんて、当たり前にもってますよ。
といえば、まぁ、とにかく頑張れ。
と、繰り返す。

具体的に何を頑張ればいいのやら。
わかったぞ。
最高の奴隷になるように、言われたことには、こう答えるってことだ。

はい。わかりました。
はい。わかりました。
はい。わかりました。
いえ、仰る通りです。
はい!頑張ります。
会社のロボットになれるように心を捧げます!

・・・・、
バカヤロウ!
AIを雇え!

完。


髭剃り

朝の通勤ラッシュの時間帯。

渋谷駅構内は、異様に混んでおります。

人波が、田園都市線のホームに向かって続きます。どの人もどの人も、夢遊病者のように心をなくして歩いています。私もその1人であることに、間違いがない。

嫌だ、嫌だ、嫌だ、嫌だ、嫌だ、嫌だ。

ふっ、と。人波の中で、奇怪な光景を目にしてしまいました。人波に紛れて歩きながら、電動髭剃りで、髭を剃っているおじさんを見つけました。私、そういうのは、人より気づいてしまうところがあります。

うそでしょー?

二度見してみました。

うそじゃありませんでした。

髭剃ってます。自分の顔に手を当てて、剃り残しを確かめながら、入念に。入念に。

単純な疑問が湧いてきます。

家で剃れなかったんだろうか?


ある時は、帰りの駅のトイレで。

私、用を足して、手を洗おうとしたら、三十代くらいのサラリーマンが、剃ってました。電動髭剃りで。鏡を見ながら、執拗に。顔の筋肉を伸ばしながら、剃りにくい口の下部分、左右のエラの部分、顎の裏部分を、顔がツルツルになるくらいまで、剃ってます。

彼女に会うんでしょうか?

接吻をする時にザラザラするから、剃って!って、言われたんでしょうか?

でもね。でもね。

夜に剃ったら、濃くなるよ。

かなり、ね。


私も髭が濃いので分かります。

自分の顔から髭が生えずに、スベスベとした感触を味わえたら、なんて、素敵なんでしょう。

毎朝、髭を剃る時間がなければ、あと、何分眠れるんだろう。

髭、何のために生えて来るんだろう?

髭。ザラザラしてるだけで、無駄な髭。

あー、髭。


ちなみに私、T字剃刀で髭を剃ると100パーセント、剃刀負けしちゃいます。血が出ます。



バリ島の思い出⑥

バリ島の新婚旅行日記の第六弾となります。

 

インドネシア旅行3日目。夕方に旅行会社のオプショナルツアーを予約していた、私達新婚夫婦は、集合場所のホテルのロビーへ向かった。

ロビーに着くと、すぐに旅行会社の現地コーディネイターが、こちらにやって来て、流暢な日本語で話しかけてきた。

「テラシマサマデスカ?」俳優の伊武雅刀インドネシア版の様な顔をした彼は、

業務的な必要最小限の日本語を駆使して、私達を乗せるタクシーへと案内してくれた。

コーディネーターと私達夫婦は、タクシーへ乗り込む。

コーディネーター

「キョウハシチジカラノミンゾクブトウデスネ。ソノマエニ、カイモノシテカラ、ユウショクニシマスカ?」

と聞かれたので、私が「そうだ。」と伝えると、彼は、運転手にその事を伝える。

程なくして、ウブドの街へとタクシーは、走り出す。

コーディネーターが、再度、話しかけて来る。

「ナニカカイモノシマスカ?タベモノヤハキマッテイマスカ?」

私達は、行きたい店があると伝えたが、コーディネーターは、こちらの話を受け入れてくれずに、話を進めようとする。

「ザンネンナガラ、ゼンブマワルコトハ、ムズカシイトオモイマスノデ、ワタシタチノオススメノミセニ、ゴアンナイシマスヨ」

オプショナルツアーは、ある程度の自由が利くツアーだと思っていたが、どうも違うらしい。

妻が私に、

「彼らは、自分たちの知っているお店を回って、なんか買わせて。。店側にマージンを貰ってるのよ。

だから、向こうの言いなりになると損するし、自由に行きたい店に行けないよ。」

と耳打ちしてきた。

けれども、無下に断ると、タクシーから降ろされても困るので、取り敢えずは、向こうが薦めて来た土産屋を回ることにして、自由にしてもらう機会を待つ作戦を取った。

まず初めに連れてこられたのは、観光客向けの土産物屋。

インドネシアキャイーン天野君のような風貌の不機嫌そうな店員のいる店だった。

ざっと見渡して、大したものは、売っていなかった。

売っていなかったのだが、いちいち我々について回る、天野君のプレッシャーが、相当な強さだったので、申し訳程度にバリの絵柄のパッケージのクッキーを買うことにした。(このクッキーは、会社の部長用のお土産になりました。すいません。)

天野君は、不機嫌そうな表情で私をレジに誘導し、不機嫌そうに会計をさせて、不機嫌そうに私達を見送った。

店を出ると、天野君と伊武雅刀似のガイドは、何やら目配せをして、コミュニケーションを取っていることに気付いてしまった。

「この客、だめだよ。クッキーしか買わねー。商売あがったりだ!」とでも言っているような表情に見えた。

次に連れていかれた店は、アクセサリーのお店。

私達は、インドネシアの幸運を呼ぶお守りと呼ばれている、ガムランボールなるものが欲しかったので、それを探してみた。

しかし、特別にデザインの良いアクセサリーはなかったので、私たちは、興味のある振りをして、何も買わなかった。。。

 

過去の記事は、こちらです。

へたくそですが、読んでくだされば、私の明日の希望になります。

yoshikiseven.hatenablog.com

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俺は冷たい人間

会社帰りの電車を待つ。

溢れるほどの人を乗せ、電車がやってきた。降りて行く人の流れを見ながら、俺は、電車に乗り込もうとする。降りようとしていた、おじいさんが、自分の鞄を落とした。その鞄を拾おうとしゃがむが、次から次へと降りる人の波に押されていった。

鞄は取れない。おじいさんはよろけてこけそうになる。

それを目の前で見ていたのに、俺は、俺は、都会人の顔をして、知らんぷりで手を差し伸べようともしない。

なんて、冷たい人間なんだろう。

初詣とお月様

年末から、2日にかけて、妻、1歳の息子、私の3人で、妻の実家へ帰った。

先に兄夫婦の奥さんと3歳になる甥っ子と7ヶ月の姪っ子も妻の実家に来ていた。7ヶ月の姪っ子は、比較的おとなしい方だが、3歳になる甥っ子は、わんぱく盛りとイヤイヤ期で中々、きかない。公園に行くと決めたら、雨が降ろうが槍が降ろうが、「公園に行く、公園に行く、公園に行く、公園に行く、公園に行く!」

みかんをもう一個食べたいと思ったら、「みかんもう一個食べる、みかんもう一個食べる、みかんもう一個食べる、みかんもう一個食べる、みかんもう一個食べる!」と面倒くさい!

妻のおかぁさんは、一昨年、独り身になり、寂しい所だが、そんなわんぱくがいるので、かえって賑やかで嬉しそうだった。

元日。皆でおせちをつつき、団欒したあと、混雑を避け、皆で初詣に行った。昼の3時なら、混んでいないだろうと出かけて行ったが、皆、同じ事を考えているのか、混んで行列が出来ていた。

並んでいる最中に、妻のおかぁさんが、3歳の甥っ子に、何をお祈りするの?と聞くと、「僕はねー。いーっぱいご飯食べられますように、お願いするの」と、現実的な、答え。

1時間ほど、並んだだろうか?

順番が回ってきて、みんなでお祈りする。私もお祈りする。

家族が安心して暮らせますように。


妻の実家への帰り道。

陽は落ちて、すっかり夜が顔を覗かせている。上り坂、下り坂、でこぼこ道、みんなでゆっくりと歩く。歩いていると辺りは暗くなり、街灯が優しい時間帯になってきた。

妻のおかぁさんが、空を見上げて言う。「見て、まんっまるのお月様」

3歳の甥っ子に、教えてあげると、何度も何度も振り返り、その月を見て、「おっきな月だねー。」と、びっくりしていた。

我々大人も、いつもより大きくてまんまるの月を見上げ、感激していた。いつのまにか、その場所が思い出になっていた。

その月が、スーパームーンだと、知ったのは、2日後のことだ。

年末クレームおじさん

年末の街角、ベンチに座っていたら、声が聞こえて来た。おしゃれハットに、柄のシャツにジーンズ。ナイキのスニーカーを履いた若風のおじさんが電話してる。

わかってんの?さっきからさー、わかりません。わかりません。って、俺は客だよ?

担当の誰に電話してるかもわからずに電話して来て、適当なこと言ってるけどさー。なんなの?あんたの上司に電話させろよ。

いやいや、何言ってんだよ?意味がわからない。おたく、金融関係でしょ?他の金融関係の方がちゃんとしてるよ。そんなんなら、乗り換えるよ他のとこに。

えっ?うんうん、わかったよ。わかった。じゃあ、上司に電話させて。すぐ、電話して。すぐ。すぐだよ。


正当な理由でクレームを言っているかもしれないんだけど、周りに聞こえるくらい大声だし、偉そうだし。こちらがクレームを言いたい!

なんて年末の一コマ。