不採用通知の言葉は嫌いだ

厳正なる選考の結果、誠に残念ではございますが、今回は採用を見合わせていただくことになりました。  
この言葉の程、転職活動をしているものに応える言葉はない。

今は、子供に嫌いと言われるよりも妻に小言を言われるよりも応える。

せめて、今回はご縁がありませんでしたが、貴方様の頑張りは見ていますから、きっと良い結果になりますように。
とか、言ってくれないだろうか?

いや、そんなに甘ったれるものではないな。

誰もが必死だ。
採用する方も、される方も。

みんな人のことを考えている余裕なんてあるはずがない。

今日は、コロナ解雇後はじめての失業給付金認定日。

今日は失業給付金認定日。
コロナということもあり、今年は時間指定もなく、行きたい時間に行くように設定されている。

9時くらいにハローワークに行く。
少し時間も早いということもあり、あまり人はいないようだ。
席も間隔を空けて座っている。

しかし、ここではやることがない。
他の求職者を眺めていても、皆、下を向いて俯きがちだし、明るい場所ではないから気分も落ちる。

しばらくして、担当者に呼ばれる。
せわしない話し方の女性だ。
事務的に、訂正印、必要な書類、2枚の写真の提出を求められ、手続きをする。
今日の認定日までに仕事を4時間していたか?の欄に○をつけてくれと言われる。
嘘をついたら違反となるので、業務委託で週5日、3週間仕事をしていたと正直に伝える。

「そういうことであれば、この期間は仕事をしていたことになるので、給付金は出ませんね。今後もそういうことであれば、個人事業主の申請をしてフリーとしてやっていただくことになります。フリーでアルバイトも探している方もたくさんいらっしゃいます!」

冷たい言葉が響き渡る。

仕事はあると言っても、1文字1円の世界で、頑張っても7万円にしかならないという仕事だ。
生活ができないから、レギュラーとなる仕事も探しているんだが、その姿勢は考慮されないらしい。

目先の給付金にこだわらす、早いとこフリー宣言して、レギュラーになる仕事を掛け合わせるしかないのか?
と思わせられる1日だった。

あとは、決心だけ、か。
何かに頼ろうとすると、中途半端な迷いが生じてしまう。

最後に職業相談をして行ってくださいということで、相談をしたのだが、形式的なもので、ハローワークでは、ライターの仕事はないので、知り合いのツテを頼ってみてくださいとのことだった。

なんだか、冷たい反応だな。

まぁ、仕方がない。

自分で道を切り開くしかないな。

いつかきっと笑える日が来ると信じて。

業務委託の不安

コロナ解雇にあってから、早1ヶ月。
なかなか、レギュラーとなる良い仕事先が見つからない中、単に転職活動だけをしていては、希望のライティングのスキルも鈍ってしまう。

と、いうことで、業務委託案件の仕事を日々行なっている私。

毎日のように机に向かい、調べて、ライティングをして、また、調べて、クライアントに提出して、直しを受けて、また、提出して。
を繰り返す。

形としては毎日仕事をしているので、何もやっていなくて不安ということにはならないのだが、生活の不安が襲いかかる。
1文字1円の世界。
先月から始めたばかりだが、2,000円くらいにしかなっていない。

このままでは、生活ができない。

もう一つ業務委託の仕事が決まっていて、あとは返事をして、個人事業主としての申請が通れば、子供の保育園問題は解消するのだが、今度は、収入がない不安が襲いかかる。

こんなことをやっていていいのか?

とりあえずは、今、目の前にある仕事をこなしつつ、企業のホームページで募集しているところに連絡をしてはいるのだが、
実力不足のためか、連絡が来ない。

そんな状態が続くと、朝早く、眠れずに起きてしまう。
焦ってはいけないが、焦ってしまってる私。

落ち着け、落ち着くんだ。
と言い聞かせつつ、この思いを吐露しているのです。


コロナでも、人生はつながっていく

私の70代になる父と母は、このコロナで、4歳になる息子ともう10ヶ月程会えていなかった。

あまりに会えていなかったので、このままでは、本当に会えなくなるのではないか?

と、不安になった私は、外で過ごすということを条件に、10ヶ月ぶりに、息子を父と母に会わせることにした。


息子は、久しぶりに私の父と母に会えるということで、3日前からテンションが上がりまくりだった。

「あと、3日寝たらー!じいじとバァバ来る?」


「あと、2日寝たらー!じいじとバァバ来る?」


「今日寝たらー!じいじとバァバ来る?」


毎日、毎日、息子は私と妻に今日のことを確認してきた。本当に心待ちにしていたのだ。

テンションが上がりまくり、踊り出すほどだ。


当日。


待ち合わせの隣町の駅で私の父と母を見つけた息子のテンションは、最高潮に達した。


じぃじー!バァバー!

叫びながら、駆け寄る息子。

喜びが弾け飛んで、コロナまで吹き飛ばさんばかりの勢い。


私の父と母もものすごく嬉しそう。


大きな公園を目指して、私と妻と息子、父と母と遠足気分で歩く。


公園までの道すがら、海の見える歩道がある。

息子は何度も何度も、じぃじとバァバの姿を振り返り、楽しそうな笑い声を上げる。


70代の父と4歳の息子

ススキをちぎり、2人で顔をくすぐりあったり、虫をとったり。

無邪気な2人。


公園でお昼を食べる。

唐揚げに煮卵におにぎり、

たくさんのご飯に息子はご満悦の様子。

父も母も妻も、みんな良い顔をしている。


トンビにご飯を取られる父。


息子が「トンビー!こっちにくるなー!俺がおっぱらってやるー!」と言うと、皆が笑い声を上げた。


お昼を食べ終えて、皆で公園の中をしばらく歩く。


展望台が見える高台を目指すことにした。

坂が多い道だ。

駆け上がる息子は、元気。

父も母もその姿を微笑ましく見守りながら歩く。


展望台に着く。

海を一望できるその場所でみんなで写真を撮ったり、景色を眺めたりした。


展望台を見終わり、山道を下る。

まだまだ、遊び足りない息子は坂を一気に駆け下りる。


元気。元気。

坂道を降りたあとも息子は、まだ遊び足りないという。


公園にブランコがあった。

ブランコに乗り、じぃじとはしゃぐ息子。

「もういっかーい!もういっかーい!」

楽しすぎて、何度もリクエストをする息子。


たくさん遊んだら、もう、夕方。

楽しい時間はすぐに過ぎてしまう。


そろそろ帰ろうと、駅を目指して元の道を戻る。


父と母の後ろ姿を見た。

その後ろ姿は、若い時に比べて確実に細く弱々しいものになっていた。

いつの間に、時が流れてしまっている。

なんだか、切ない気分になってしまった。


駅で父と母を見送る。

ホームでずーっと車内の父と母に「じぃじー!バァバー!」と叫び続ける息子。


何度も何度も声を張り上げる。


映画のワンシーンのようなその光景がキラキラと輝いて見えた。


家に帰る。

テレビを見ながら息子はくたびれて眠ってしまった。

妻は風呂へ入っている。


私は料理を作っていた。

野菜を切りながら、思い出が蘇る。


父と母。

私の幼い時、今日のように私をいろいろなところへ連れて行ってくれたんだな。

まだまだ若くて一緒に走り回ってくれた父の姿、優しく私を包み込むように微笑む母の若い頃の姿を思い出したら、涙がとめどなく流れてしまっていた。。


あの頃の父と母のように、今、私達も息子を大切に育てている。


たくさん笑って、この時間を大切にしよう。

父と母にも本当はもっと息子を会わせたい。あと何回合わせられるんだろう?


そして、人生はつながっていく。





息子の歌うトトロの歌に涙

うちの息子、4歳はトトロが大好き。


♪あーるーこー、あーるーこー、わたしはーげーんきー♪

♪あーるくーのーだいすきー

どんどんいーこーぉー♪

さーかみちー、とーんねるー、くーさーあーぱらー♪

♪いっぽんばーしーにー、でこーぼこーじやりーみーちー♪

っと、何度も嬉しそうに歌っている。

その歌声を聞いて、私は勇気づけられ、頑張ろうと思うのだ。


息子は実は、私を励ましてくれるのでは?と勝手に思ったりして、涙です。


♪あーるーこー、あーるーこー、わたしはーげーんきー♪

♪あーるくーのーだいすきー

どんどんいーこーぉー♪


よし、歩いて行こう!



コロナ解雇後、業務委託の仕事がもう一つ決まった

9月末に解雇されてから、もうすぐ1ヶ月。

面接がなかなか決まらない中、業務委託の仕事がもう一つ決まった。


少しは光が差してきたか。


こちらの仕事は、私の好きな分野で割と融通がきく仕事なのでやりがいはある。


これをやり始めて、個人事業主として認められれば、とりあえずは子供の保育園を辞めさせられる問題は解消されそうだ。


しかし、まだ、油断はできない。

今度は経済的な問題だ。


個人事業主としてスタートしても、生活費を稼げないと、苦しくなる。


もう一つ、週3日でも4日でも時給で確実にお金が入ってくる仕事を決めなければ。

すぐに辞めさせられるような仕事ではいけないし。


悩みは尽きないものである。

なんですか?って言うケーキ屋さんの話

4歳になるうちの息子は、人に手を振るのが好きだ。


通りに止まっている車の運転手さんや商店街の串揚げやさんのお兄さん、少し気難しそうな蕎麦屋さん、サンドイッチ屋のおばさん。


みんな、息子が手を振ると手を振ってくれる。


これはこれで、才能だ。


しかし、今日の朝は違った。

店の支度をするために、シャッターを上げたケーキ屋の中年おじさん。


息子が一生懸命に手を振っていると、私に、


「なんですか?」


と言ってきた。


なんですか?って、子供が手を振っているだけじゃないか!

そんなに怒り気味で、なんですか?とは、何事だ!


普通に手を振り返せばいいだけの話なのに。


こちらこそ、なんですかちみは?

だ。


夢を売るはずのケーキ屋さんがそんな対応なんだ。

まぁ、子供が嫌いなのだろう。

そういう人はいる。


しかし、私はそのケーキ屋では、ケーキを買わないと強く心に誓った。

その姿勢では、ケーキも美味しくないはずだ。