あるムエタイプロ選手の迷い

子持ち、35歳のムエタイ戦士。

35歳にして限界を感じている。プロではあるが、プロ一本としては家族を養えない。

仕事をしながらのプロ。

練習をもっとしたいが、家族も支えなければならないというジレンマと戦いながらもなんとか続けている。

理由は1つ。チャンピオンになりたいから。

しかし、ここ2戦、KO負けが続いている。前の試合は、長身の選手のワンツーラッシュ攻撃でノックアウト。その前の試合は、ロープ際に追い詰められ、首相撲をした時に入った肘で目を切った。

試合後に珍しく弱気な発言が出た。

頭ではわかっていても、指示通りに体が動かない自分がいる。

もう、辞めるつもりで今日は挑んだ、と。