父との会話

私には3歳の息子がいる。


まさか、自分が子供の父親になるとは思わなかったが、子供が生まれると、自分の子供への愛情、子供との時間を一瞬たりとも無駄にしてはいけないと思う気持ちが生まれていることに気づいた。


今は、パパ、パパ、と私を追いかけ回してくれるが、時が経つと、私のことなど、気にもしなくなる時が来ることは確実なはずだから。


それと同時に、私のことを育ててくれた父の事にも思いが到るようになった。


思春期の頃は、クソジジィ!うるせーんだよ!などと悪態をついていたのに。


もう、70を優に超える父は、今はまだ元気だが、いつ、その時を迎えるかなんてわからないんだ。

そう思うと、一言でも、話をしておこう。悔いのないように、いろんな話をしておこう。自分の息子にも何度も合わせてあげようと思ってしまう。


父とは、文学の話が共通の話題。

メールでもなんでも、一言でも多く話しておこうとする自分。

それは、自分に子供が生まれなければ気づかなかった気持ちだ。

恥ずかしながら。