育毛の日々 中編

高校2年生の修学旅行の写真で、おでこの上がり具合が酷いことを指摘された私は、頭皮を気にし始めます。

このままでは、まずい。。

鏡を見ると、心なしか髪全体にコシがなくなっているような気がしてきました。後頭部のつむじ辺りも空いてきたように思えます。

どうしよう。どうしよう。

高校1年生の時に、調子に乗ってパーマ掛けなきゃよかった。

ダイエースプレーやめればよかった。

あーあ。もう、時間は戻せない。

もう、モテない。人生が終わる。

あーーー。

あの時、告白された先輩と付き合ってりゃよかった。。

マイナスに考えれば考えるほど、髪の毛によくありません。


育毛だ!

当時、父が使っていた薬用紫電改をこっそり拝借して、髪に塗りマッサージしてました。f:id:yoshikiseven:20180328185306j:plain

頭皮がスーッとして、効いてる気がします。

こっそり毎日つけ続けました。

マッサージも欠かしませんでした。

…、効きません。

一番わかりやすい、ツムジ部分に毛が生えてる気がしないのです。

今度は、何をしたかというと、軽く頭を叩いてみました。

叩いても生えている実感がありません。すると、その行為がエスカレートして、自分の頭をひっぱたいていました。

「やめなさい!」

母にその行為を見られると、真っ先に叱られました。

いや、違うんだ。育毛なんだ。と言ったところで、理解は得られません。こちらは禿げてもてなくなることの方が怖いので必死です。

お年頃の暴走

側から見ると滑稽ですが。。


そんなことをやっていたら、大学受験もままならず、気づいたら、浪人していました。

つい、ストレスから、煙草なぞ、吸っていました。

煙草は、身体はもとより髪の毛にもよくないとわかっているのに。。

あるとき、鏡を覗くと、前髪の分け目から生える髪の毛の量が減っていることに気づきます。地肌が見える。ショックです。ショックだが、受験は待ってくれない。

育毛、勉強、育毛、勉強、育毛、勉強、育毛、勉強。

3年の浪人生活を経て、やっとの事で

大学に受かります。今まで、一校も受からなかったのに、6校受かりました。

これから晴れて、大学生。

髪の毛は、以前より、ボリュームがなくなってました。


つづく