育毛の日々

私、小学校の高学年の時、こう言われてました。

テラちゃんはさー、将来、絶対禿げるよねー。友達のみつひろくんが言いました。

何を根拠に言ったのかわからないですが、私の髪質を指してそう言ったのでしょう。

私は、猫っ毛で髪が細く、おでこも広いため、普通の人より髪が少なめに見えるのです。そして、つむじが真ん中にあるので、その部分が剥げているように見えるのです。

小学生で、思春期を迎える前に言われたこの突き刺さるような一言。

残酷じゃないすか?

残酷じゃないすか?

先輩!

それから時は過ぎて、思春期を迎えた中学3年生の私は、妙に髪を気にし始めます。

なんか、猫っ毛でペタッとしてる。

コシがない。髪が立っていない。

当時、中学生の間では、BOOWYがブームでした。特に私は、氷室京介への強い憧れを抱いておりました。氷室京介。なんて、カッコイイ大人なのでしょう?

あのボリュームのある髪の毛を、

スプレーで立たせてフワッとさせているのが、印象的でした。

(画像勝手に使ってすみません。

ご注意なら、お受けします。)

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私もこれを真似したい!

そう思い立った私は、当時コンビニに売っていた

ディップなるものを買い、頭に塗りつけました。

しかし、私は猫っ毛。少し付けただけでは、髪が立ち上がりません。

なので、再度に数回。もみあげに数回、ベタベタになるまで、そのディップを塗りつけたのです。

テカテカです。

いや、小学生の時に禿げると言われてなかったっけ?

しかし、氷室京介への衝動は、中学生の私を駆り立てたのです。

ディップでは、いくらやっても髪の毛がたちあがりません。

そう思った私は、当時、バンドマンの間で流行っていた禁断のスプレー、ダイエースプレーを購入し、試したのです。

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あーーーーー!、髪の毛が固まります。スプレーの中から、何か効きそうな匂いがします。

でも、これは、いける。

憧れの氷室京介に近づいた。

はず。

そして、颯爽と中学校の校舎を歩きますが、誰も振り向いてはくれませんでした。

特に憧れのあの子は。。


そして、BOWWYも解散し、目指すものがなくなった私は、それでも氷室カットを貫きます。

高校2年生の修学旅行の写真。

仲良し四人組と下を向いて肩を並べる写真に写った私を見て、友人のまさひろくんは言います。

テラちゃん、おでこヤバくねー?

育毛しなきゃ。


つづく